(7) 新しい世界へ

トモカのメル恋

インスタって丁寧に誰をフォロー

したらいいか教えてくれた。

 

そこであんまり考えずに

とにかくフォローした。

 

アップする写真は、前に記念日とか

ちょっと豪華な料理を作ったときに

撮っておいた写メを使った。

 

アップしたとたん、いいねがついて

びっくりした。

 

すぐにメッセージも来た。

 

フォローしてくださって

ありがとうございます。

よろしくお願いします。

 

というものだった。

 

メッセージをくれた人の

プロフィールを

チェックした。

 

自称グルメの人や

旅行好きの人

レストランを経営している人

いろんな人がいた。

 

こうやって私のインスタが始まった。

いろんな人の投稿を見ているだけでも

面白かった。

 

中にはあまりにも芸術的で

食べ物とは思えない物もあった。

 

ぼーっと人の投稿を見ていても

何にもならないと思って

自分も何かアップしようとして

ハッとした。

 

ショーには言わないほうが

いいだろう。

そんなことをしたら

毎日チェックが入るに決まっている。

 

せっかく私だけの世界を

持てたと思って

何とか心のバランスを

とることができたのに…

 

この世界だけは守りたい…

 

そんな気がした。

 

スマホのロックの番号を変えよう。

 

ショーが携帯をチェックしようと

思わないように何でもショーの

言うとおりにして、

ショーのことだけを考えてるって

わかってもらうようにしたら

きっと携帯チェックなんて

思わないだろう。

 

私をGSPで監視していると

わかった日から

ショーに対する態度が

こわばってしまっていたけど

アメリカにいた時のように

ショーを頼って

ショーだけを見ていると

思わせたらきっと大丈夫だろう。

 

新しい世界への期待と

ショーに見つかる不安が

入り乱れていた。

 

 

 

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