(24) 抱いて

トモカのメル恋

翌月も リサとのデートは

キャンセルになった

 

今月もリサは僕に
会いたくないって

 

そう
残念だね

 

モカ、会いたい

 

私も会いたいよ

 

こっちに来いよ

 

行きたいよ

 

おいで

 

気持ちは横浜に飛んで行った

 

私すごい方向音痴なの
新横浜の駅まで来てくれる?

 

もちろんだよ
駅で待ってる
モカを見つけたら
抱きしめる

 

(あらた)のところに走ってくね

 

人目かまわず
キスするかも

 

(笑)
それで、どこに
連れて行ってくれるの?

 

どこに行きたい?

 

わかんないよ

 

じゃあ、まずホテルに
チェックインしよう

 

どこのホテル?

 

ロイヤルパークホテル
予約しておくから
夜の観覧車が綺麗に見える

 

いいね (笑)

 

そこでモカを抱く

 

えー、なんか
ドキドキしてきた
そんなこと
言われたことない

 

本気だから

 

もう、なんて答えたらいいか

わからなくなっていた。

 

まるですぐそばに

(あらた)がいるみたいだった。

 

思い切って言ってしまおうか…

 

抱いて

 

もう、めちゃくちゃ恥ずかしい。

ショーに対してこんな気持ちに

なったことなんてなかった。

また、ショーも(あらた)みたいに

ストレートに感情をぶつけて

来たことはなかった。

 

いつも冷静なショーを

大人の男として素敵だと

思っていた。

 

私も静かに 

ショーを愛していると思っていた。

 

でも今、(あらた)が隠すことなく

感情をぶつけてくる。

その波にのまれていきそうだ。

 

リサに会えない気持ちを

少しでも楽にしてあげられたら

と、(あらた)の言葉にのっていたけど…

 

いつしかホントに

(あらた)に会える日が来るかもしれない

って思えるほど

二人の気持ちは高ぶっていた。

 

肉体も場所も超えて

ただ感情の波に乗って

二人の世界が

限りなく広がっていった。

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